居住用財産の繰越控除

２-４　　１０年前にマイホ－ムを買ったけれど、ローンに追われて大変なので今年売却しました。安くしか売れず、売却代金ではローン残債が返済できません。税金はどうにかならないのですか？

（回答）
　いわゆるバブル期以後にマイホ－ムを買った人が、家族構成の変化や転勤などで、そのマイホ－ムを売却したとき、不動産価格が下がっているために、売却損をこうむり、売却代金では残っていた住宅ローンを返済しきれない場合があります。
　平成１６年１月１日から平成２５年１２月３１日までは、こうした売却損を３年間にわたって繰り越して所得から差し引くことができるようになりました。

どんな場合に認められるのか・・・・適用要件

1.　平成１６年１月１日から平成２５年１２月３１日までにマイホ－ムを売却すること
2.　売却したマイホ－ムはその年の１月１日で所有期間が５年を超えていること
　　（平成２４年中の売却の場合、平成１８年１２月３１日以前に取得したもの）
3.　配偶者、親や親戚等への売却でないこと
4.　譲渡前日まで一定の住宅ロ－ンが残っていること
5.　マイホ－ムを売った年以前２年間に買い換え特例などを受けていないこと
６.　合計所得金額が３０００万円を超えていないこと

対象になる譲渡損失

次の①と②のいずれか少ない方の金額

①マイホーム売却損失の金額
②ローン残高－売却価格＝残存住宅ローンの額

（注）適用要件は大変複雑ですので、専門家である税理士にご相談ください。

特例を受けるには翌年２月１６日から３月１５日までに確定申告が必要です。