平成２７年分確定申告特集
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確定申告はどういうときに必要か
次の方は、原則として確定申告が必要です。
平成２７年中（１月１日から１２月３１日まで）に
１. 不動産を売った人で譲渡利益が出た人、居住用財産の譲渡損失を繰り越す人
２. 不動産を買った人で住宅ロ－ン控除等の特例を受ける人
３. 給与所得、退職所得以外の所得が年２０万円を超える人
４. ２つ以上の会社から給与を貰っている人、給与収入が２０００万円以上の人
５. 事業を営んでいる人、不動産所得のある人
６. 株式の譲渡をした人で申告不要に該当しない人
７. 財産を貰った人（贈与税の配偶者控除の特例、相続時精算課税制度を受ける場合等）・・贈与税の申告が必要
８．平成２５年の課税売上が１０００万円を超える個人事業者は平成２７年分の消費税確定申告が必要です。
また、確定申告をすれば、税金が還付されるような次の人も確定申告をしましょう。
１. 年末調整のときに生命保険料控除や地震保険料控除等を受けそびれた人
２. 平成２７年の途中で退職し年末調整を受けなかった人
３. 高額の医療費（概ね10万円以上）を支払った人
４. 災害や盗難によって損害を受けた人
５. 日本赤十字社や指定団体等に寄付をした人
６. 原稿料等の副収入のあった人、株式等の配当を受けた人、
確定申告の期間
１． 所得税の確定申告は平成２８年２月１５日（月）から３月１５日（火）まで
２． 還付申告は１月４日から受け付けてくれます。
３． 贈与税の申告は平成２８年２月１日（月）から３月１５日（火）まで
４． 消費税の申告は平成２８年３月３１日（木）まで
５． 今年も東京・大阪圏等および県庁所在地の税務署が２月２１日（日）、２８日（日）に開庁し、申告を受け付けます。
確定申告書の提出先
・住所地を管轄する税務署に提出してください。所得税の確定申告をすれば住民税の申告は不要です。
・提出は郵送でも可能です。３月１５日の消印があれば期限内申告となります。
但し、宅配便の場合には１５日に税務署に到着しなければ期限内扱いになりませんのでご注意を。
提出用と控え用を作成し、自分の住所を記載し、切手を貼付した返信用封筒を同封して送れば、受付印を押して控えを送り返してくれます。
確定申告書の作成
・確定申告書はご自分で作成し提出することが原則です。
・税務署の窓口でも「自署申告」を推進していて、職員に申告書を書いてもらうことはできません。原則として検算もしないので、自己責任申告です。
・ご自分で作成するのは不安、時間がない、煩わしい等の場合には税理士にご依頼ください。
税理士は税務に関する専門家として、依頼者に有利な方法を選択して手続きを行うとともに、事後の税務調査立会い等依頼者の信頼に応えます。
・にせ税理士には充分ご注意ください
税理士でない者（税理士資格のない会計事務所の職員、会社の経理担当者、金融機関・不動産会社の社員、行政書士・ファイナンシャルプランナ－等他資格者、各種団体職員等）が、有償・無償を問わず他人の申告書を作成したり、個別具体的な税金計算や税務相談をすることは税理士法第５２条違反です。
(違反者は２年以下の懲役又は３０万円以下の罰金が科せられます）
税理士は必ず「税理士証票」を携帯していますのでご確認ください。
にせ税理士を見つけたときは最寄の税務署または税理士会にご連絡ください。
なお、低所得者向けに地元税理士会等において各種相談会も実施していますのでご利用ください。
確定申告に必要な書類
所得税の確定申告用紙は平成２７年１月から入手できます。
現物が税務署の窓口で配布されるのは年明けからになります。
主な必要書類は次のとおりです。
| 申告内容 | 控除・特例内容等 | 必要書類・事項 | 入手先 |
| 申告書の種類 | 申告内容によって使用する申告書が異なります | ①確定申告書Ａ・・・給与所得者や公的年金受給者で雑所得、配当所得、一時所得しかない者の場合 ②確定申告書Ｂ（青色、白色共用）・・・Ａに該当しない事業所得者、不動産所得者等の場合 ③確定申告書Ｂと分離課税用（青色、白色共用）・・・土地建物等の譲渡所得、申告分離の株式の譲渡所得、山林所得や退職所得等がある場合 ④確定申告書Ｂと損失申告用（青色、白色共用）・・・平成２７年分の所得金額が赤字の場合、繰越損失等がある場合 |
①②③④税務署 |
| 申告共通事項 | どの申告でも必要な書類・事項 | ①（給与所得、公的年金等のある場合）源泉徴収票 ②扶養家族の氏名、生年月日、収入がある場合は収入がわかるもの ③還付がある場合は還付金を受け取る本人名義預（貯）金の種類と口座番号 ④財産及び債務の明細書（合計所得が２０００万円超の人） ⑤納付書又は口座振替依頼書（納付額があるとき） ⑥印鑑（認印で可） |
①勤務先、社会保険庁等 ②③本人 ④⑤税務署 ⑥本人 |
| 白色申告 | 事業所得、不動産所得等 白色申告者 |
①確定申告書Ｂ、必要により分離課税用 ②収支内訳書（一般用または不動産所得用） 日頃からの収入金額や必要経費の記帳に基づいて作成します。 |
①②税務署 |
| 青色申告 | 事業所得、不動産所得等 青色申告者 |
①確定申告書Ｂ、必要により分離課税用又は損失申告用 ②青色申告決算書（損益計算書は必須、貸借対照表は任意） 日頃からの収入金額や必要経費の記帳に基づいて作成します。 正規の簿記によれば６５万円の青色申告特別控除ができます。 |
①②税務署 |
| 還付申告等 | 年末調整漏れ（途中退職者） | ①確定申告書Ａ ②健康保険、国民年金保険料等を支払ったことの分かるもの ③生命保険料控除証明書 ④地震保険料控除証明書 ・平成２６年以前に住宅を取得し住宅ロ－ン控除を年末調整で受けていない人は更に ⑤借入金の年末残高証明書 ⑥給与所得者の住宅取得等特別控除申告書 |
①税務署 ②本人 ③生命保険会社 ④損害保険会社 ⑤金融機関 ⑥申告した年に税務署から控除期間分を送付されたもの |
| 医療費控除 | ①確定申告書Ａまたは確定申告書Ｂ ②医療費控除の内訳書 ③医療費の領収証 ④保険金などで補てんされる金額の分かるもの |
①②税務署 ③病院等 ④健康保険組合、保険会社等 |
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| 寄附金控除 政党等寄付金特別控除 |
①確定申告書Ａまたは確定申告書Ｂ ②特定寄附金の領収証 ③指定寄附金証明書等 ④政党等寄附金特別控除額の計算書 |
①④税務署 ②③寄附先 |
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| 配当控除 | ①確定申告書Ａまたは確定申告書Ｂ ②配当の計算明細書 |
①税務署 ②配当会社または金融機関 |
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| 住宅ロ－ン控除 （平成２７年にマイホ－ムを買った人） |
①確定申告書Ａまたは確定申告書Ｂ ②売買契約書の写し ③土地・建物の登記簿謄本（抄本） ④住民票の写し ⑤借入金の年末残高証明書 ⑥特別控除額の計算明細書 |
①⑥税務署 ②本人 ③法務局 ④市区役所 ⑤金融機関等 |
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| 土地建物等の譲渡申告 | 居住用財産の買換え等の譲渡損失の繰越控除 | １．譲渡損失が生じた年の確定申告 ①確定申告書Ｂと損失申告用 ②譲渡所得の内訳書（計算明細書） ③譲渡所得申告のチェックシ－ト ④居住用財産の譲渡損失の金額の計算に関する明細書 ⑤居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額計算書 ⑥（買換資産を取得予定の場合）買換承認申請書 ⑦住民票の除票（転居後２ヶ月以上経過したもの）又は戸籍の附票 ⑧売った土地建物の登記簿謄本(抄本）、閉鎖登記簿謄本（抄本） ⑨売買契約書の写し ２．買換資産に係る添付書類 ①買った土地建物の登記簿謄本(抄本） ②買った住宅所在地での住民票の写し ③売買契約書、工事請負契約書の写し ④買った土地建物に係る借入金の年末残高証明書 |
１． ①～⑥税務署 ⑦市区役所 ⑧法務局 ⑨本人 ２． ①法務局 ②市区役所 ③本人 ④金融機関等 |
特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除 |
①確定申告書Ｂと損失申告用 ②譲渡所得の内訳書（計算明細書） ③譲渡所得申告のチェックシ－ト ④特定居住用財産の譲渡損失の金額の明細書 ⑤特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書 ⑥住民票の除票（転居後２ヶ月以上経過したもの）又は戸籍の附票 ⑦売った土地建物の登記簿謄本(抄本）、閉鎖登記簿謄本（抄本） ⑧売買契約書の写し ⑨売った土地建物に係る借入金の売却契約締結の前日における残高証明書 |
①～⑤税務署 ⑥市区役所 ⑦法務局 ⑧本人 ⑨金融機関 |
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| 居住用財産の３０００万円控除 | ①確定申告書Ｂと分離課税用 ②譲渡所得の内訳書（計算明細書） ③譲渡所得申告のチェックシ－ト ④住民票の除票（譲渡後２ヶ月以上経過したもの）又は戸籍の附票 |
①②③税務署 ④市区役所 |
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| 居住用財産の軽減税率 | ①確定申告書Ｂと分離課税用 ②譲渡所得の内訳書（計算明細書）） ③譲渡所得申告のチェックシ－ト ④住民票の除票（譲渡後２ヶ月以上経過したもの）又は戸籍の附票 ⑤売った不動産の登記簿謄本（抄本） |
①②③税務署 ④市区役所 ⑤法務局 |
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| 特定居住用財産の買い換え特例 | ①確定申告書Ｂと分離課税用 ②譲渡所得の内訳書（計算明細書） ③譲渡所得申告のチェックシ－ト ④住民票の除票（譲渡後２ヶ月以上経過したもの）又は戸籍の附票 ⑤売った土地建物の登記簿謄本(抄本） ⑥買った土地建物の登記簿謄本（抄本） ⑦買った住宅所在地での住民票の写し ⑧（買換資産を取得予定の場合）買換承認申請書 |
①②③税務署 ④市区役所 ⑤⑥法務局 ⑦市区役所 ⑧税務署 |
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| 相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例 | ①確定申告書Ｂと分離課税用 ②譲渡所得の内訳書（計算明細書） ③譲渡所得申告のチェックシ－ト ④相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書 ⑤相続税申告書の写し |
①②③④税務署 ⑤本人 |
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| 平成２１年、平成２２年に土地等を取得した場合の特例 | ①先行取得土地等の登記事項証明書 ②先行取得土地等の取得に関する売買契約書の写し ③租税特別措置法第３７条の９の５第１項の規定による先行取得土地等の届出書 |
①法務局 ②本人 ③税務署 |
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| 株式等の譲渡所得 | 株式等の譲渡(一般の場合） | ①確定申告書Ｂと分離課税用 ②株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書 |
①②税務署 |
| 株式等の譲渡(特定口座で取引している場合） | ①確定申告書Ｂと分離課税用 ②株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書 ③特定口座年間取引報告書 |
①税務署 ②証券会社等金融機関 |
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| 上場株式の譲渡損失の繰越控除 | ①確定申告書Ｂと分離課税用 ②株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書 ③「平成 年分の所得税の確定申告書付表（上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越用）」 ③特定口座年間取引報告書 |
①②③税務署 ③証券会社等金融機関 |
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| 贈与税の申告 | 贈与税の配偶者控除の特例 | ①贈与税の申告書 ②戸籍謄本（抄本）と戸籍の附票の写し（贈与後１０日以上経過したもの） ③贈与された居住用不動産の登記簿謄本（抄本） ④土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 ⑤路線価図または倍率表の写し ⑥建物及び倍率地域の土地については固定資産税評価証明 |
①税務署 ②市区役所 ③法務局 ④⑤税務署 ⑥市区役所 |
| 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例を選択する場合 | ①贈与税の申告書 ②受贈者の戸籍謄本、抄本または戸籍の附票 ③受贈者の平成２７年分の合計所得金額のわかる書類（所得税の確定申告書等） ④受贈者の住民票の写し ⑤取得した建物の登記簿謄本(抄本） ⑥取得した住宅用建物等を取得した契約書等 なお、３月１５日までに取得した建物が未完成、または未入居の場合は別途所定の書類が必要 |
①税務署 ②④市区役所 ③⑥本人 ⑤法務局 |
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| 相続時精算課税の選択をする場合 |
①贈与税の申告書 ②相続時精算課税選択届出書 ③受贈者の戸籍謄本、抄本または戸籍の附票 ④贈与者の住民票の写し ⑤贈与契約書（相続時精算課税を選択をすることが明らかな書類） |
①②税務署 ③④市区役所 ⑤本人 |
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| 住宅取得資金の贈与を受け相続時精算課税の特例を選択する場合 |
①贈与税の申告書 ②相続時精算課税選択届出書 ③受贈者の戸籍謄本、抄本または戸籍の附票 ④贈与者の住民票の写しまたは戸籍の附票 ⑤相続時精算課税に係る財産を贈与した旨の確認書 ⑥相続時精算課税の計算明細書 ⑦受贈者の住民票の写し ⑧取得した建物の登記簿謄本(抄本） なお、３月１５日までに取得した建物が未完成、または未入居の場合は別途所定の書類が必要 |
①②⑤⑥税務署 ③④⑦市区役所 ⑧法務局 |
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| 住宅資金贈与を受け、住宅用家屋の増改築を行い相続時精算課税の特例を選択する場合 |
①贈与税の申告書 ②相続時精算課税選択届出書 ③受贈者の戸籍謄本、抄本または戸籍の附票 ④贈与者の住民票の写しまたは戸籍の附票 ⑤相続時精算課税に係る財産を贈与した旨の確認書 ⑥相続時精算課税の計算明細書 ⑦住民票の写し ⑧増改築した建物の登記簿謄本(抄本） ⑨検査済証または建築士が交付する増改築等工事証明書等 ⑩住宅の増改築工事の請負契約書等の写し なお、３月１５日までに増改築した建物が未完成の場合は別途所定の書類が必要 |
①②⑤⑥税務署 ③④⑦市区役所 ⑧法務局 ⑨市区役所または建築士 ⑩本人 |
申告額の納付
①所得税・贈与税は３月１５日までに納付書により税務署、郵便局、銀行の窓口等で納付しなければなりません。
②所得税は確定申告書に口座振替依頼書（「確定申告の手引き」の後ろに印刷されているものを切り取り、または依頼ハガキを税務署窓口で入手）を添付すれば、所得税は４月２０日（水）に指定した口座から振替納付ができます。利子税はかかりません。
③所得税額の２分の１以上を３月１５日までに納付し、残りを５月３１日まで延納することもできますが、延納期間は利子税がかかります。
④贈与税も延納ができますが、利子税がかかります
⑤消費税も確定申告書に口座振替依頼書を添付すれば、４月２５日(月）に指定した口座から振替納付ができます。
ご相談・ご依頼・ご意見
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